シノ

栄光のランナー 1936ベルリンのシノのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

邦題が死ぬほどつまらなさそう、原題ままで良かったのでは〜というもったいない良くできた良い映画。(同行した友人によると「race」は単に「競う」とかだけの意味ではなく「人種」「民族」の意味も持ち合わせるのだとか、尚更原題が良かった!)
人種差別が根強い第二次世界大戦前、それでもスポーツは勝ち負けが全てで、と素直にいかない所がまたややこしい。
スポーツに政治が当然のように持ち込まれてしまいそれが作中ずっと続くんですが思ったよりベルリンに入ってからの差別シーンやヘイトは薄め。これならアメリカにいた時の白人からのヘイトの方が強かったのでは…?
恋愛や友情のエッセンスもうまいバランスで織り込まれていて本当に観ていて爽やかな映画だった〜きっちりハッピーエンドではなく少しチリッとした痛みが残るラストなのも実話ベースの良さ。

全体的にすごく上手い映画だったんだけども、最後ライバルとして闘うあのドイツ人だけ何故あんなに英語が話せたのかとかアメリカに肩入れしてたのかとかの動機不足に感じて…。絶対腹に一物あると思ってたのにマジでいい奴で微妙に肩透かしでした。いや、それで良かったんですけども。なんだかチェッ。

・お気に入りのシーン
ジェシーの不貞がバレてルースに謝りに行くとき、サロン店内全ての女性が無言でジロリっと睨む所、すげー迫力で最高。
シノ

シノ