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格闘技オリンピック 四角いジャングルのゲーのレビュー・感想・評価

2.6
猪木をR.I.P.したいからと言えども、どうして俺はこんな物を観てしまったのか……
3部作の最終作らしいが観たのは現在これだけ。猪木VSウィリー・ウィリアムスをメインに、梶原一騎主催の素人格闘トーナメント、極真の百人組手、キックの荒鷲 藤原敏男、リングの赤い蝶ベニー・ユキーデらの戦いで構成される格闘ドキュメンタリー?なのかこれは??

まず、素人の格闘トーナメント『腕っぷし日本一コンテスト』ではあるが、これは実際に開催された大会なのだろうか?映画の為のフェイクイベントなのだろうか?いくらネットで検索してもその答えは出ない。
試合そのものは真剣試合なのだろう。だが、森田茂なる浪人生のドラマパートが仕込み丸出し。いらない演出。
素人同士の対決は退屈と言えば退屈なのだが、THE OUTSIDERやブレイキングダウンといった素人地下格闘技が話題になる昨今、この試みには先見の明があったと思う。
てか、なんで1回戦の映像しかないの?結局優勝したのは誰なんだよ……

ウィリー・ウィリアムスと藤原敏男が一緒に滝行している風景には、一体俺は何を見せられているんだ!?という気持ちがいっぱいに。シュールすぎるのでアンビエント音楽のVJ素材に使って欲しい。

極真の百人組手は当然ガチなんだろうけど、バシッ!ビシッ!という打撃の効果音がシラケさせる。

猪木VSウィリー。映像を見たのは初めてなのだが、これはどう見ても仕込み試合。というかプロレスの域を出ていない。
プロレスファンと極真門下生が衝突寸前で、会場は殺気に満ちていたそうだが、試合内容はショーそのもの。
全然この頃のプロレスの試合を見た事がない門外漢だから言うのはなんだけだけど、よくこんなのを真剣に見てられたな昭和の人々……

全編に渡ってハッタリが効いており、どこからがリアルで、どこまでがフィクションなのかよくわからない構成になっている。
「嘘をつく時には少しの真実を混ぜるとバレにくい」という様な台詞をどこかで聞いた事があるが、これが梶原一騎流の真実と虚構を入り交ぜたエンターテイメント手法なのだろう。原作の漫画も読んでみたくなった。
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