アメリカン・ニュー・シネマを代表する本作。映画史に名を残すような映画ですが、残念ながら私にはよくわかりませんでした。
冒頭で腕時計を投げ捨ててバイクの旅に出るということだけ聞いたことがあったので、日常のいろんな煩わしさから解放され旅に出る、爽快感に満ちた物語なのかな、などと想像していましたがどうやらそんな映画ではないっぽい。
ストーリーとしては主人公たちがバイクでLAからニューオーリンズを目指し、途中で知り合った人と一緒に旅をする、というもので単調なものでした。
バイクに乗っている場面ではかっこいい音楽が流れ、特に冒頭近くの「Born to be Wild」が流れる場面はしびれるほどかっこいいのですが、バイクに乗っていない場面では音楽が流れず、重い空気が流れます。想像していたような爽快感、解放感なんてありません。むしろ逆のように見えます。
この映画が名作と呼ばれる所以がよくわからず、鑑賞後に解説を読んでみてようやく理解できました。この映画は当時の閉鎖的なアメリカを描いているとのこと。本当の自由なんてなかった。ベトナム戦争や赤狩りなど、この時代特有の閉塞感溢れる空気を肌で感じていなければ、なかなか理解するのは難しそうです。
ただ、この映画を見て面白いこともありました。それは若かりし日のジャック・ニコルソンが見られること。あんなに若いのに、もうジャック・ニコルソンでした!主役二人も有名俳優ですが、出演時間はそう長くなくても彼らに負けない存在感はさすが!
映画の良さはあまりよくわからなかったというのが正直なところですが、何十年と経った時に意外とどんな映画だったか、醸し出す空気感やラストはずっと覚えていそうです。
だいぶ前にBSを録画していたものをようやく鑑賞