「映画史上最も切ないハッピーエンド」
「小さなチョウの羽ばたきが、地球の裏側で台風を起こすこともある。」
「きみを救うため、ぼくは何度でも過去に戻る」
ずっと見たかった映画の一本。サブスク系では見られず購入しようとしたが廃盤なのか中古ですら高額のためTSUTAYAに駆け込む。
満を持してようやく辿り着いただけの甲斐あって、本当に満足。映画としての完成度が大変高い
・タイムリープ系の作品は展開が複雑になったり重要な要素が有耶無耶になりがちなため苦手だったけど、本作は変えてしまった過去の数々がつながってはおらず、別々のストーリーになっていたため、一つ一つの人生において考察することができたので感情移入なり没頭することができた。
・何かを得るためには、誰かが犠牲になる必要がある。きっかけとなる数奇な幼少時代を過ごしたことでほんのちょっとのイベントを修正するために過去に戻るが、大事なひとたちの誰かがいつも不幸なことになってしまっている。取捨選択といってしまうこともできるが、そんな中最後に導いた答えがキャッチコピーにあるエンディングの展開で「寂しいけどこれがベスト」と納得させられる。
・すべての伏線が見事に回収されており、全ての登場人物の感情も大切にされているところから完成度の高さを目の当たりにする。DVD版ではアナザーエンディングが収録されており、こんなパターンでもよい!と思いつつも監督がコメントしているように別々の人生を歩むところにこの映画の美しさがあるように思える。