まる

バタフライ・エフェクトのまるのネタバレレビュー・内容・結末

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

もともとタイムスリップものがあまり好きではないが、ラストがよすぎて一気に高得点にしたい欲が高まってしまった。

自分の記憶が抜け落ちている時点なら、タイムスリップして修正できる力を持つ主人公が、愛する幼馴染みや両親をはじめ、周りの人を幸せにするために過去を何度も修正する。のだけれど。どう修正しても誰かがものすごく不幸になる。

結局自分が最愛の幼馴染みと出会わなかったことにするのが、みんな一番幸せってなんて皮肉なんだろう…。一番平和な結末が主人公にとって一番悲劇的な選択によるものだっていうのは、見ていてとても悲しく、考えさせられるところがあってすごくよかった。

自己を犠牲にしてみんなを幸せにした、と考えるといい主人公だけれど、一方で果たしてコイツは幼馴染みの女性を愛し抜くだけの覚悟はあったんだろうか?とも思ってしまう。不幸な運命までまるごと受け止めて、一緒に生きていきたいと思えるほどの思い入れが持てる相手じゃなかったんだなともとれる。過去を変えるなんてセコいことしないで、今目の前にいる最愛の人を、不幸せな過去含めてまるごと愛するのが一番いいと思うんだけどな…。本当に愛しているなら。

ただ、この主人公がとんでもないおバカだったら話は別だったのかも。おバカだったら全く保証はなくても俺がお前を幸せにする!一緒にいよう!って言えちゃうんだろうし。主人公は知性と特殊能力を兼ね備えた賢い人であったから、一部が欠けた人生を生きることや、不安定さ、自分の力不足さに対し臆病になってしまったのかもしれない。うーん…色々考えるのとても面白かった。結末について、見た人ともっと話したい。
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