モンティニーの狼男爵

バタフライ・エフェクトのモンティニーの狼男爵のレビュー・感想・評価

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)
4.2
タイムリープの能力を身につけた主人公が、ただ、ある女性を救うためだけにその能力を使い始めるsfラブストーリー。

バタフライエフェクト。
蝶の影響。今目の前で飛んでいる蝶の羽ばたきが世界の裏側では嵐を生んでいるのではないか、という気象学者のエドワード・ローレンツのカオス理論。

人生は幾つもの分岐点で構成されており、その分岐点の数だけ違うベクトルのパラレルワールド的な世界が広がっている。そういう世界観の中で、彼女が救われるベクトルのみに修正するために選んだ彼の選択がとてつもなく切なく、でもきっとどうしようもないと思わせられる。

勝手にと言ってはなんだけど、知らず知らずのうちに進む私たちの人生の岐路の上で、過去に戻れたらなんて、あの頃に戻れたらなんて考えるの野暮なことかもしれないけど、1度くらい考えてしまうだろう(私は少なくても1000回くらい考える)。
だからと言って、それは言わばないものねだりみたいなとこがあるのかなぁ。。と、理解はできても納得はできないような歯がゆさを胸に生きてる訳だが!

彼が選んだ選択もきっと正解じゃない。でもきっと耐えられなかったんだろう。誰もが夢見るような能力に、頭と心が着いて行かなかったのではなかろうか。辟易。

2000年初頭で、素晴らしいクオリティで新しい結末を迎えた本作は様々な作品で参考にされてるのは間違いない。
プレミアム版では本作とは別のエンディングが収録されてるらしいが、多分、正解なんてない。だってタイムリープできた人いないんだもん。

これはねー、語られるよ。何回でも観たくなる!!