sadie

真夜中の虹のsadieのレビュー・感想・評価

真夜中の虹(1988年製作の映画)
-
一見すると主人公・カスリネンのうだつの上がらないダルい話のように見えるが、実際は彼の目線を通してヘルシンキの町並みや人々の生活を映し出すことをひとつの主題としているのではないかと。

この映画、前半部と後半部で内容がくっきりと分かれていることも特徴的である。

後半部からは人々の生活からはかけ離れた無味乾燥な独房での生活を送ることとなる。

ジャームッシュ『ダウン・バイ・ロー』との類似性を感じることができるだろう。

たしかに前半部の貧乏話はどうしようもないことではあるけれど、無実の罪で刑務所に入れられてしまうほどに悪いことではないだろう。

そういった意味において社会で生きていくことの魅力を語るような楽観的な主題を提示していると考えることができる。

下→下の下→ちょっとマシ→?
船に乗り海を超えた後、カスリネンを始め人々の生活はどうなるのだろうか?非常に気になるところである。
sadie

sadie