Jeffrey

怪奇!吸血人間スネークのJeffreyのレビュー・感想・評価

怪奇!吸血人間スネーク(1972年製作の映画)
2.5
「怪奇!吸血人間スネーク」

本作は1973年にバーナード・L・コワルスキーが監督したホラー(一応)映画で、マッド・サイエンティストによって蛇の血清を注射されちまって、体が蛇と化していく青年の姿を描き、国内でようやくBD化されて久々に鑑賞したが蛇好きにはたまらない1本だろう。メイクアップを「猿の惑星」のジョン・チェンバースとニック・マルセリーノが担当しているから迫力満点でリアリティがある。スピルバーグの傑作「ジョーズ」以前に作られたモンスターパニックでもある。カーニバルの見世物小屋でピークを迎えるこの作品の実験の犠牲者となったティムを演じているのはノーブル・クレイグと言うベトナム戦争で両足と片腕を失いながら、逆にその体を生かしてパフォーマーとして活躍している人物である。すごいインパクトがある。特殊メイクのおかげと言うのもあるのだが、それにしてもマットサイエンティスト者の作品として、蛇が人類の最終目的と自負してしまう博士が強烈だった。

さて、物語は人類進化の究極の姿を蛇に求めるストーナー博士は、新たに雇った助手のデイビットを実験台としてコブラの血清を注射する。博士の娘クリスティーナと親交深める中、デイビットの肉体に変化が起き始める…と簡単に説明するとこんな感じで、とにもかくにもヘビーアイラブユー的な映画であるが、この映画の唐突な終わり方がとても自分的には唖然としてしまった。そもそもクライマックスで蛇人間が出てくると思いきやもはや蛇そのままが出てきてしまい少しばかりショックを受けるが、筋書き通りで見ると仕方がないのかなと思ってしまう。個人的にはマングースがもう少し強くて反撃して欲しかったがあっさりくたばれのが残念だ。見世物小屋の蛇を演じたノーブルは確か「ポルターガイスト2」で異形のクリーチャーも演じていたと記憶している。

当時の蛇映画と言うのは大体巨大化はしていなかったが、90年代以降特にジェニファー・ロペスやアイス・キューブなどが主演した(ジョン・ボイドが強烈なインパクトを残す映画)「アナコンダ」を始めとして、巨大化するモンスターパニック映画が大量に生産されている。蛇を扱った作品は数多くあるとは言えないが、少なばかり1部あるとして、本作は狂人が出てくるヘビーホラー映画と言える。映画を見れば何が言いたいかわかるがネタバレになるためここでは控える。そういえば最近はスネーク系の映画やってないなぁ。
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