かなむパパ

ソフィーの選択のかなむパパのレビュー・感想・評価

ソフィーの選択(1982年製作の映画)
4.8
そろそろ自伝的に映画を振り返ってみようと思い、人生の中、大きく心が動かされた思い出の映画を今一度振り返るシリーズ第1弾。

大学の為、東京に住み始めた頃、田舎では思ったように映画は観れない時代の反動で、狂ったように映画を観まくった。今思えば、その時代の映画は思い入れが強い作品が多い。その中で特に想いの深い1本。
将来は、ニューヨークの摩天楼の一室で、愛する美しい女性とドライマティーニを飲みながら、夜景を見る…そんな成功した人生を夢見てたもんだ…。
形は違えど(意味不明だと思うだろうが)そんな映画…
誰もが羨むような魅力的な男に、彼を愛する美しい大人の女性。その女性に恋する若き作家は…正にその時代の僕だ(勿論映画のようにカッコ良いもの?ではないが…)。社会の現実を歩み始め、しかしまだ青春を走ってる…
そうなりたい自分と、なれない現実。若さ故の得体の知れない(…あえてこのように表現する)エロティシズムへの羨望…。
それにしても、メリルストリープが美しい。人生の儚さを感じる透きとおるような白い肌…アップで映る表情の色気…そりゃ若い(僕)はイチコロだよ…

時代は大きく変わった。多分今の若い人が観ても同じような感覚はないだろうと思う。
僕の時代(映画の舞台の時代じゃないよ)の僕の始まりの物語。