カミツレ

荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIEのカミツレのレビュー・感想・評価

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ドラマを見ていないとちんぷんかんぷん、ドラマを見ていてもちんぷんかんぷんなところが多々ある。それくらいぶっ飛びすぎた世界観の作品で、すんなりこの世界を受け入れるには原作未読だと多少難しいかもしれない。

私は原作未読だが、主人公のリクを含め登場するキャラクターたちが個性的すぎてなかなかストーリーに没頭できず。しかしドラマから見ていると不思議と愛着が湧くもので、ラスト30分くらいの展開には心動かされたりもした。

当時まだ若かった林遣都が、小栗旬や山田孝之、上川隆也や高嶋政宏といった実力派俳優たちに支えられながらがんばっている姿が微笑ましい。

本作ではリクと父親の関係、そして母親の秘密などドラマでは突っ込まれなかった話も描かれている。冷たい人間だと思っていた上川さん演じる父親も、宝物を失うつらさを味わったことがあるからこそリクにああいう態度で接していたのかとわかる。リクが荒川で出会った仲間たちによって、自分とは何者かということを見つめ直すきっかけになったのは、実は最初から父親に仕組まれていたことなのでは?という気もしてくる。

あと、カッパの正体、あれが結局何者だったのかよくわからず。カッパであり、村長であり、仙人であり、不思議な存在だ。原作では明かされているのだろうか?ま、よくわからない存在だからこそ魅力的だということで…。
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