親しらず

大病人の親しらずのレビュー・感想・評価

大病人(1993年製作の映画)
3.5
病院でのタバコのシーン、病室でのベッドシーン。今では考えられないシーンは新鮮。ギラギラしていた監督の病での老いと追い詰められ方。人生の最後をエンディングロールと言っているのが素敵に感じた。奥さん愛人のファッション、モルヒネのカクテル、ピアノの2台おきのお家...。バブルさが残っていてセクシー。
三途の川のシーンはなんか急に芸術的だった。一瞬でてきた裸の女の子がストレッチしているシーンは何を表現していたのか気になる。
余命を宣告された時、短にいる患者さんが目に入り未来の自分が想像できてしまう怖さ。病院を退院して死を選んだ車内、外に見える自転車の少女。エロい少女なんだけど、病気との対比なのか、汗と風を感じる青春のときめきと生命力を感じ眩しかった。
最後の死に方が素敵だった。あんなに調子にのっていた子供みたいな人。わがままな人。みんなに囲まれて幸せだな。病室でのお花や好きな色の絵。愛され上手なひと。
親しらず

親しらず