似太郎

シベリア超特急の似太郎のネタバレレビュー・内容・結末

シベリア超特急(1996年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

【これはある意味、ダダイズム】

チープで至極バカバカしい内容と山下奉大(水野晴郎)の驚異の大根演技が却って凄みを感じさせる映画。「戦争はよくない!」というメッセージを直接的に台詞で言わせる辺りが凄まじく「戦争の、深い深い、傷跡なんだ…」の棒読みが相当マッドネス。

ある意味真性のキ○ガイにしか作れないシュルレアリスム映画のように思えてくる辺りが不思議である。エド・ウッド(糞映画)と鈴木清順(和洋折衷)のミックスのような。つまらな過ぎると逆に面白くなるというヘーゲル弁証法的な映画。

特にラストの三度目のどんでん返しが今迄語られた内容の全てをぶち壊しており、これを爆笑して楽しめるか激怒するか、で決まる。私の場合、前者であり邦画史上に残るトンデモ映画として楽しめた。これより酷い駄作なんて最近は腐るほどあるしね。かなり独創的だと思うよ〜。🌋
似太郎

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