映画内での“刑務所”っていうのは大体において“世界”とか“現実社会”とかを象徴するもの、ってことは知っていたのだが、あまりに無学でわからなかったことだらけ。物語はすごくシンプルで、アラブ系青年が処世術を身につけて、刑務所内でのし上がっていく、というストーリーなんだが・・・。
なぜ主人公は「アラブ系」なのか？「預言者」とはなんなのか？（まあ連想できるのは一つしかないが）隠喩とか理解できれば面白かったかも知れない。
でもイマひとつだったのは、このよくある話の深いところを理解できなかったところと、（表層の部分でいえば）主人公の成り上がりっぷりがイマイチ感じられなかったこと。同じアラブ系からの信用を勝ち取ってボスとして君臨したプロセスがスッポリない感じがする（いやプロセスがなくてもいいんだけど、そういう“顔つき”がほしいわけで）。そういうことでは隠喩とかがわかってもスッキリしなかったかもしれない。
だだこの映画の白眉は数々の暴力シーンと勉強をするところ。
現実社会でもサバイブするのには腕っぷしはともかく、「無学」ではダメなことを教えてくれる。
DVD（3/21/2015）
