南森まち

宇宙空母ギャラクティカの南森まちのレビュー・感想・評価

宇宙空母ギャラクティカ(1978年製作の映画)
3.8
住む星を宇宙人サイロンに滅ぼされた人類。僅かな生存者は、古文書にある「地球」を目指し旅に出る…というお話。

スター・ウォーズ人気にのっかった感はあるし、似せた部分も多い。
また、ストーリーが時々すっ飛ばされていることも否めない。実はこれは「映画」ではなく「TVドラマのパイロット版」。つまり、TV局やスポンサーに見せるための3時間の試写版。さらに、それを2時間に再編集したものが本作(!)。むちゃしすぎ!

…だが、それらを差し引いても、本家にもない面白さが本作にはある。
SFXも音楽も、三角形を基調とした戦闘艇もカッコいい。
ストーリーはヤマトのような人類を背負った旅であり、銀河鉄道999のように異文化をもつ異星人と触れ合いながら旅をする。

他にも、人類の決定機関である12惑星連合評議会、サイロン側へ寝返る人間の発生、船団の食糧不足問題の発生、ギャラクティカの船長であるアダマ司令官とその息子アポロ大尉の衝突、各地で浮名を流すスターバック中尉…などなど惹かれる要素はたくさんある。
パイロット版とは思えない、非常に楽しく完成度の高い物語になっている。
だからこそ本作はTVドラマ初回として放映され、現在も残っているのだ。

とりわけ、「あるかどうか分からない、伝説の『アース(地球)』という惑星を目指す」という設定はとてもいい😍
宇宙への移民が始まってから世代を重ねすぎて、地球という星が存在すら怪しくなっている…ってすごいや。

「あれが俺たちの家か…まるで鉄の塊だな。いつか『アース』が見つかるまで…」😭

SF好きにオススメです!