テレビシリーズ50話を2作にまとめたダイジェスト版の後編。
ものすごいぶつ切り編集で理解もしにくく楽しさも感じにくかった前編に比べると大分見やすい。あくまでも前編に比べて、だが。
前編がドラマの前振りもできておらずキャラクターの紹介もまともにできてなかったツケが今作にも回っていた。面白くない。さらに前編と後編の間の話を大幅にすっ飛ばしている始末。テレビシリーズを観ていないと今作も辛いはず。また今作から登場したキャラクターも今作単体では魅力を感じにくい。
富野由悠季監督による独特なセリフ回しはよりわかりやすく改変されている。が、サクサクと話を進ませることを意識するあまりセリフの量もない味気ない、舌戦すらないようなものになっていた。
できるだけテレビシリーズの流れをそのまま追おうとしたことでラストバトルの盛り上がりもなく。テレビシリーズでは複数の話数にまたがっていたからこそ、戦闘→外野のシーン→戦闘→外野のシーンで1話ごとの盛り上がりが計算されていたのに、それを繋げてダイジェストでやられると、盛り上がりもなくカタルシスもないペース配分の悪い残念なものになってしまっている。
そもそもキャラクターの多さや会話の多さや間、演出、50話という長さであればこそ発揮していた魅力があったテレビシリーズを2時間2部作にまとめようとする企画からして無茶だったと思わずにはいられない。...が、もう少しやりようはあっただろうに...。