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まってました転校生!のseapony3000のレビュー・感想・評価

まってました転校生!(1985年製作の映画)
5.0
女形アキラくんのドヤ顔艶っぽい目つきをみて素直にカッコいいと言える中田くんアンタが最高。アキラは"バイキン"佐伯くんにも優しくやたら距離も近くて可愛い妹ともすぐ仲良くなっちゃうわ、カバ3人組とも仲直りさせちゃう。沼田爆と中田喜子のケーキ屋モンシェールでご馳走に、中田くんの部屋は菊池桃子に少年隊にミッキーマウスのポスター、お稽古バッグはスヌーピー、えりまきトカゲのぬいぐるみも。なかなかいいモノ持っていてクラス内でもかなりのお洒落ガールとみた。いじめられっ子だった佐伯くんをクラスの仲間へと引き入れたエピソード、家庭環境や妹のキャラもきっちりみせて、作るのはもちろんカレーライスだよ。泣きに泣かすしここがクライマックスかと思いきや、夕暮れの公園でクーンクーンいってる仔犬抱いてブランコ乗る中田くんのシーンで、まだあんの?って楽しすぎて吐きそうになっていたら、ここからあのメガネの優等生マユミちゃんとの確執と和解にいたるまでみせてくれるなんて、なんて素晴らしい脚本なんだ。給食のビーフシチュー贅沢すぎ、用務員の奥村公延が最初すんごい怖い顔だったのでドキドキしたけど結果オーライでよかったよかった。これから担任教師・新井くん歴代のクラスメイトたちが面倒をみるだろう。「仲間に入りたかったの」って誰にも言えなかったけどアキラだけに言えたマユミちゃんにもグッときた。思い出してまた泣くっつの。雨上がりの日曜日のピクニックにはクラス全員が参加でお別れ、ここで普通終わるだろうと思うけど、ここからまだ先があるのにも感動が止まらない。さまざまな学校、そして移動を繰り返し(稽古と本番の合間に勉強もしている!)家族や一座との絆パートがまたアキラを少しずつ成長させていく。座長の蟹江の涙、お姉ちゃんのこれまでの人生もみえてくるような(セクハラ客は江幡高志サン)、小林重四郎じいちゃんの優しい説き伏せ、すっぴんに近いお顔がみられて嬉しい入江若葉。ほんでタイトルがラストにやってくる。これが映画だ、すごいぞ藤井克彦監督。清水宏かトリュフォーかってくらい子らがとにかく走っているので最高。一座の照明係のシンちゃんて誰ですか?石黒賢ってあの石黒賢じゃないお方。素敵でした。一休サンのヅラ被ったアキラの真上からの撮影とかも印象深い。国語の教科書の表紙はいわさきちひろでした。
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