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早春のysmのレビュー・感想・評価

早春(1970年製作の映画)
3.9
私の視線は覗き趣味の中年女みたいに卑しく構えていたはずなのに、段々人物達にずるずる引きずられて行って、喉や後頭部がピリピリした。映画館じゃなかったら一時停止しまくっていたかもしれないな。
かゆいところに手が届かないけど気持ちいい感じ。 擦れずに熟した願望が輝かしくも悍ましく映って、目をそらしたいけど張り付いて離れなくて。
どことなく抱える不快感、低く笑えてくる感じ、自分だって初めて女の裸を見た青二才のような気さえした。
思春と愛と変質と犯罪の境界線は、一体どこにあるのか。観ていても観終わっても今もずっと整わない。そもそもあるのか無いのか、仮に無いと断言してしまったら自分を愛し過ぎるというか酔い切ってしまったみたいで取り返しが着かなそう。それは遣る瀬無いのでしばらく有耶無耶。

それと緑を潰す赤と、舐めた唇がカラーじゃなかったらどう見えるのか気になる。ホットドック売ってる屋台のテントとか。
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