ローレンス・カスダン監督作品。ソツの効いた演出で描かれるアメリカらしい豪快な西部劇となっている。古めかしい故に楽しいという80年代とは思えないほどにアナクロな映画。
若き日のケヴィン・コスナーがお気楽なカウボーイを演じていて和気藹々としたムードで話が展開。刑務所を出たケヴィン・クラインと相棒のスコット・グレン、ダニー・グローヴァーがチームワークで街を牛耳るボスと対峙し決闘するまさしく徹頭徹尾オールドスクールな世界観が堪能できる。
撮影は『普通の人々』のジョン・ベイリー。雄大な荒野を切り取った映像美がお見事。冗漫な要素もなく、サクサク話が進行する娯楽映画のお手本が詰まったカスダン監督らしい「正統派ハリウッド映画」だ、これは。
ぼくはローレンス・カスダン✖️ケヴィン・コスナーの『ボディガード』が大好きなので、あ〜これが本来のハリウッド映画だよなぁ〜というノスタルジーに浸ることができる。小難しい要素ナシで、かつ大人っぽい視点から人間ドラマが展開される渋い娯楽映画としてリスペクトしたい一作となった。ハリウッドの古き良き伝統を担うカスダン・ファミリーの代表作。