Drエドガー

WXIII 機動警察パトレイバーのDrエドガーのレビュー・感想・評価

WXIII 機動警察パトレイバー(2001年製作の映画)
3.5
「怪物、ベイカーズ・ダズン、廃棄物13号……、色んな名前でみんなが呼ぶけど、私にはあの子の名前は一つだけよ」

劇場版パトレイバー三作目。原作における「廃棄物13号」事件を映画用に作り直したような作品。

原作の時から廃棄物13号の話は好きだったのでちょっぴり期待していたのだけれど、冴子のキャラクター像を中心にガラッと中身が変わっていて、劇場版2同様にパトレイバーの匂いが皆無な困った作品になってるね。
もちろん面白くはあるんだが、こちらはむしろ「人により生み出された悲しき怪物とその末路」という部分をより強調しており、その最後もまた、原作よりも悲劇的な結末となっている。
劇場版1、2とは監督も違うため、ナンバリングされてはいるものの完璧に別作品と言っていいだろう。

正直なところ、膨大な情報量からこの話を2時間かそこらでまとめること自体が無茶な話だと思うし、全てが駆け足な感が否めなかった。主人公格の若い刑事の行動も腑に落ちない(ていうか何で最後、あの階段のシーンで手を離しちゃったんだよ……)。

一新された冴子のキャラクターは確かに好きな方だけど、この悲劇的な結末を決定付けるためだけに用意されたような気がしてならず、モヤモヤが晴れない。まぁ、確信犯やろなぁ。

モンスター物としてはまぁ、いいんじゃない?
パトレイバーとしては、微妙かな。
Drエドガー

Drエドガー