虎氏

飛び出す立体映画 イナズマンの虎氏のレビュー・感想・評価

3.5
「イナズマン」の劇場オリジナル作品。
ファントム軍団の崩壊とデスパー軍団との戦い初めを、テレビシリーズとは異なるストーリーで描いている。1974年春の東映まんがまつりの一編として上映された。テレビ本編とは登場人物が異なっており、渡五郎以外のレギュラーがひとりも出ていない。敵キャラも結構異なり、ファントム軍団に再生怪人軍団、デスパー怪人はミサイルデスパーが登場している。本編の時系列には組み込めないパラレル世界だが、割り切って楽しむのが良いのでしょう。

劇場用の撮り下ろしなので、ブローアップ版のようなアングルの不自然さがなく、自然で見やすい映像となっている。アクションシーンでの再生怪人軍団は、ワイドスクリーンに映えます。また、火薬を結構多く使っており、連続爆破等、迫力のある映像となっていた。

3D映像は現代の物と異なり、赤と青のセロファンを通して左右の目で異なる映像を見る簡易的なもの。アクションシーンの一部に挿入しており、全部で3回有った。始まる時には「眼鏡をかけて一緒に戦おう!」、外す時には「眼鏡をとって~」と渡五郎が教えてくれる。このスクリーンの中から観客へ呼びかけるくだりは、今でもヒーローを呼び出したい時とか、ミラクルライトで応援してほしい時等に見られるちょっとした伝統芸ですね。

子供向けヒーロー映画の基本が詰まっていて面白かった!

東映チャンネルにて再鑑賞
虎氏

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