松島百景

赤西蠣太の松島百景のレビュー・感想・評価

赤西蠣太(1936年製作の映画)
4.0
江戸時代に起きた「伊達騒動」をユーモラスに切り取り、モダンに仕上げた伊丹万作監督の傑作!
原作は志賀直哉の同名短編小説。その志賀直哉が絶賛した脚色もまた、伊丹万作氏によるもの。

伊丹万作監督といえば、「無法松の一生」や「手をつなぐ子等」など、ヒューマニズム溢れる作風で知られていますが、この「赤西蠣太」は遊び心に満ちています。1936年に公開された時、劇場でみんな腹抱えて笑ったんだろうなあ。大スター片岡千恵蔵が醜男を演じるんだから(ムロツヨシに激似!)みんなそれだけで楽しかったろうなあ。

刃傷沙汰のシーンでは立ち回りを控えめに、しかしきっちりと見せ場は作りつつ、多くを武士たちの狼狽ぶりにあてるあたりも、伊丹監督の風刺が効いてるように思われます。

この「赤西蠣太」、youtubeにもどなたかが全編アップしてるようなので、気になる方は是非見てみてください。

伊丹万作氏の監督作品にもっと触れたいなあ。「国士無双」とか「忠治売り出す」とか、シナリオすごい面白いんですよ。フィルムが現存してないから、叶わぬ望みなんですけどね・・・。

(2016.8.14. なかの芸能小劇場の「なつかしの日本映画傑作選」にて鑑賞)