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好奇心のkentaのレビュー・感想・評価

好奇心(1971年製作の映画)
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性のカオス。
主人公と少し年下の男の子との少年愛。
神父が少年に向ける性的眼差し。
少年を抱く成熟した女性。
少女たちの戯れ。
禁止された自慰というエロス。
母親の不倫を知り嫉妬をする主人公。
そして化粧をし母の服を身につけて同一化。
終いには母と結びつく。
しかし、それからは結局は母親の代わりとして、他の女を抱くことで満たされぬ欲望を。
つまりは〈健全〉になる。
男と少年の間の揺れ。

こんなことを言っているとさぞかし「いやらしい」映画のようだが、全てはチャーリーパーカー、ディジーガレスピー、シドニーべシェの音楽の軽快さに乗せて走り去る。喉をすぎる夏のラムネの爽やかさ。一方、言葉に尽くしがたい芳香のワインのごとく味わうこともできる。それは観る人による、二重の楽しみ。好きなように味わえば良い。
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