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猿の惑星のプライのレビュー・感想・評価

猿の惑星(1968年製作の映画)
4.7
長年の宇宙渡航を続けてきた宇宙飛行士たちが宇宙船のトラブルにより、猿が人類を支配する惑星に不時着してしまったSF映画。

単純に鑑賞を続けていくと、猿と人類の支配関係が逆転した興味深い空想世界の物語。大人気漫画『NARUTO』の主人公2人の関係性を示す有名な名言「俺とお前が逆だったかもしれねェ…」曰く、猿と人間の逆転をやってみた作品である。だが、ラストシーンに到達すると架空世界を描いたエンタメとして消費することが不可能となる。最後の最後で"支配する"という構造の重みが劇中世界を飛び越えて襲いかかる。支配とは終息するものではなく、サイクルされるものだと知り、内心に秘めた支配欲が浄化される。ラストシーンが有名過ぎてネタバレを回避するのが難しいけど、それを踏まえても本作のテーマは観た者の血肉となる。でも、オチを知らずに観た方が鮮烈に刻まれると思うので、時効の旗を掲げてオチを吹聴する行為は頂けないかな。


⭐評価
脚本・ストーリー:⭐⭐⭐⭐⭐
演出・映像   :⭐⭐⭐⭐
登場人物・演技 :⭐⭐⭐⭐
設定・世界観  :⭐⭐⭐⭐⭐
星の総数    :計18個
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