ふぁぶ

砂の器のふぁぶのネタバレレビュー・内容・結末

砂の器(1974年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

近年の邦画は全く見ないから分からないけど、昔の邦画は音も良いし(過剰なBGMもなく)、声も良くて、ASMR感があるくらい。

丹波哲郎が県を跨いで捜査してる様は、なるほど確かに2時間サスペンスとかで見る定番ではあるけれど、味わいがあるのは役者と70年代日本のノスタルジックな風景の力かも。
通勤時に前を通る地元の駅の47年前の姿が見られただけでも、何故か涙が出そうになる。

もう没入しすぎて、丹波哲郎が殺人事件の捜査をしてる刑事なんかじゃなく、和賀の生い立ちに迫るドキュメンタリースタッフの様に見えてくる。

そして、和賀の動機が「自らの過去を知る人間を消す」ことではなく、「父に再会してしまうことで自らの作品が崩れてしまうことを防ぐため」という西村雄一郎氏の考察を推したい。
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