砂の器の作品情報・感想・評価

「砂の器」に投稿された感想・評価

Y

Yの感想・評価

4.5
何の予備知識もなく映画を観て、鑑賞後にらい病について調べました。

今の自分と過去を切り離したいとかいう理由で犯した殺人でない事は、ハンセン病の歴史を知らないと理解が難しいと思います。現代人がこれを理解できないのは、ある意味喜ばしいことかも。

リマスター版だったからか、風景が美しくて『きれい…』と思わずボケーっとしてしまった。
kiyora

kiyoraの感想・評価

4.5
音楽とロケーションがもう…圧巻
絶対に邦画ではないと題材の魅力を表現しきれないのが良い
セリフが少ないのも良い
泣きすぎてしんどい

見終わってから
「幸せなんてものがこの世の中にあるのかい、元々そんなものはないのさ、無いから皆そんな影みたいなものを追っているんでね」‬っていうセリフ思い出すと重みが違う
理解力がないので中盤までは何が起きてるのかさっぱり分からず
丹波哲郎の解説からようやく理解
Sara

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3.5
タイトル、砂の器より宿命の方がピッタリ来るような、、?安直だろか。
親に会わせたい、というシーン、いくらいい人でも押し付けがましくてイライラした。
言葉に詰まる。


人は、
人は、なんて愚かなんだ…!


と泣き叫びたい。
悲しいです、私は。
tsubasa

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3.8
刑事役丹波哲郎よかった
後半の展開が流れるようで長さを感じさせない
昭和の日本の風景がたくさん観られて良い
ろ

ろの感想・評価

4.6


“宿命” それは生まれてきたこと、生きてゆくということ


先日、京都シネマさんにおじゃましたときのこと。
「加藤剛 橋本忍 追悼特別上映」のチラシが目に留まりました。
うそ?まじ?どこで??と興奮気味に読むと、どうやら兵庫県立美術館のホールでかかるらしい!これはすごい!思い出になるぞ!!!
ということで、砂の器だいすき・清張だいすきな母とともに行ってきました!

ピサロの展覧会で訪れた以来の兵庫県立美術館。
映画が上映されるようなホールがあるなんて知りませんでした!(定期的に開催されるらしく、次回はヒッチコック!)
しかも、きょうの上映は35ミリフィルム!!!
「うち2台映写機あるんで、1台壊れたら、すぐもう1台の方で上映再開するので!最後まで上映できるようにがんばります!」という技師さんの熱い(?)トークのち、いよいよ上映スタート!



風が砂をさらってできたひだはどこまでものびる。
目に沁みるほどオレンジの陽はスクリーンを越え、ホールの壁に反射する。
小さな子どもが並べた砂の器はほろほろと崩れる。


秋田、大阪、伊勢、そして島根。
謎を追う二人の刑事、それは夏の暑い日。
だらだらと噴き出す汗を拭い、「暑いなかごくろうさん」と冷たい麦茶、捜査会議は扇風機ごしに映し出される。

村を追われ石川からゆく放浪の旅。
震えながら歩く親子、それは冬の寒い日。
雪が降り積もる山道を、身を切るほど冷たい風がこたえる海道を、あてもなく歩き続ける。



障子に映る車椅子のシルエット。
「この男を知っているか」と差し出された写真に写るのは間違いなく・・・。
20年以上待ち望んだはずなのに、決して、頷くことができない苦しみ。
彼の慟哭、魂の叫びが心に焼き付いて離れません。


清張さんの物語はいつも、戦争のにおいがする、社会を鋭く見つめている。
この「砂の器」の刑事たちが辿り着いたのは、世間に深く根差した偏見と差別でした。




「彼は父親に会いたかったでしょうね」

「そんなことは決まってる。いま彼は父に会っている。彼はもう音楽の中でしか、父親に会えないんだ」
MIDORO

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4.2
聞いたことのある題名で、何気なく見始めたけど、かなり良かった。作られた年、40年以上前、、?。この時代にとっては現代劇なんだよね?あの鉛色の空の下を南へ南へ旅して歩き続ける、あの親子の画。こんなに寂寥感とか奇妙な懐かしい感じ、あの迫力をもって描けるのは今の時代の映画では無理な気がする。もう描けない人間の心と、今後理解されなくなっていくかもしれない人間の心が時代の狭間に閉じ込められてるような作品。
刑事物に分類されるかもしれないけど、推理とか物語の仕掛けというより、登場人物の心情、情景やセリフや表情、風景とか音楽に重きを置いて、設定の精密さは捨ててると思うから、いちいち矛盾さがしやツッコミをするのは野暮ってもんかも。真相が分かってくるとひとつの当時の社会問題にテーマも集約されてくるんだけど、公開当時どんな風に受け止められたのか興味がわいた。
前半の地道な捜査と後半の壮大な事件背景のコントラストがよかった。特に後半の壮大な風景はなんともいい難い感動を覚えました。

挿入曲でも「宿命」はなかなか考えさせられるものがありますね。

尺が長く、後半の演出にくどく感じる人もいると思いますが、日本映画の名作として、一見の価値ありですね。

このレビューはネタバレを含みます

たった一つの手がかりから、足で稼ぐ地道な捜査。事件の発生から解決までの一挙一動をここまでこと細かに描いた作品も、そうないだろう。

ただ、いくら丁寧に描こうと、謎解きそれ自体に納得いくかは別の話。

そう、まず言いたいのは、
「細切れTシャツ、車窓から捨てないほうがいいっしょ~~」ってこと。

そんなことしなくたって、返り血シャツ処理する方法なんか他にいくらでもあったはず。インスタ映えしそうなのはわかるけどさぁ。
結果、人智を超えた勘の良さを持つ若手刑事に勘づかれてしまったわけだし。正直あれは勘というか、もはや超能力の域ではあったけれども。

ただ、そんなことより問題なのは犯人の生い立ち編での一コマ。

そこそこ現代だというのに、竹笠をかぶり、ボロ布に身を包むハイパー貧乏な親子。差別で村を追われ、家もなく放浪生活を送っており、雨に打たれようと、からかわれて石を投げつけられようと、強く生き抜いてきた。

そんな絆で結ばれた親子が、ついに引き離されてしまうことにーーー。


最後の時と知りながらも、二度と離さまいときつく抱き合う父子。それを見つめる巡査も涙をこらえるのだった。
そんななか、人目もはばからず大泣きする父をアップで写した、そのときに、見えてしまった。



……いやいやいや、おっさん銀歯やん!

ええぇ、あんなに貧乏な生活のウラで、、銀歯て!
今日の食事にさえ困っているにも関わらず歯の治療をしていたという何とも言えないコントラディクション。「保険証」や「待合室」といった歯医者要素とあまりにも不釣り合いな「竹笠」「ボロ布服」。しかも見える範囲だけで銀歯3本はあったし(光の塩梅でそう見えるだけ? そうであってほしい)。

キャラ的にも歯抜けオヤジの方がしっくりくるし、治療費あるなら子どもを学校に行かしてやってくれ。

そんなことを考えていたからか、ここまで壮大スペクタクルな回想を見せられたところで、殺人の動機はビミョーに分からずじまいのまま終わったのである。

にしても壮大だったなぁ〜。ケチつけといてなんだけど、めちゃくちゃ記憶に残りそうな作品です。
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