ORODIM

砂の器のORODIMのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
4.2
聞いたことのある題名で、何気なく見始めたけど、かなり良かった。作られた年、40年以上前、、?。この時代にとっては現代劇なんだよね?あの鉛色の空の下を南へ南へ旅して歩き続ける、あの親子の画。こんなに寂寥感とか奇妙な懐かしい感じ、あの迫力をもって描けるのは今の時代の映画では無理な気がする。もう描けない人間の心と、今後理解されなくなっていくかもしれない人間の心が時代の狭間に閉じ込められてるような作品。
刑事物に分類されるかもしれないけど、推理とか物語の仕掛けというより、登場人物の心情、情景やセリフや表情、風景とか音楽に重きを置いて、設定の精密さは捨ててると思うから、いちいち矛盾さがしやツッコミをするのは野暮ってもんかも。真相が分かってくるとひとつの当時の社会問題にテーマも集約されてくるんだけど、公開当時どんな風に受け止められたのか興味がわいた。
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