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ものすごくうるさくて、ありえないほど近いの3Dメガネのレビュー・感想・評価

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※ネタバレあり
※以下主張は全て個人の考えに過ぎません
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』

【テーマ】
[喪失と再起]
9.11が起きてから10年後に作られた今作。
劇中では“最悪の日”として語られる。
被害者の誰もが突然の出来事であり、
喪失と戦わなければいけなかったのだろう
それが多くの人々に降り掛かった。
1人の少年にフォーカスし、
父の死をきっかけに止まってしまった
家族の時間を取り戻す。
恐怖を乗り越えろと言う父からの教えは
喪失を経験した全ての人へのエールだ。
あの日以来最愛の人との記憶を忘れてしまう恐れを乗り越える。
そんな再起を促す強いメッセージがありました。
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【鑑賞ポイント】
[家族の距離]
親というものは時にうるさい。
いや、結構うるさい。
だけど、常に見守ってくれているのである。
これが本作のタイトルに込められた意味だ
ありえないほど近いというのは、
性格とか、行動とか、本人が認識したい領域まで
理解されているということなのだ。
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【まとめ】
突然の悲劇で失う喪失感と、
立ち直りまでの再起を描く作品でした。
ひとつの映画的な物語というよりは、
NY市民向けたエールという側面が強いように感じました。
ブラックという人間を探して、
色んな人の写真を写しているのは
彼等へのエールでしょう。
この街で生きていると。
立ち上がる人間の力強さを再認識しました。
このような悲劇が起こらないことを祈るばかりです。
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