このレビューはネタバレを含みます
2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロで最愛の父を失った少年の成長と愛の物語。
911が起きた年、私も10歳になる年だった。小学校4年生？だから当時テレビで報じられていたけど、アメリカっていう遠い国で酷いテロが起きたんだって事実しか知らなかった。
もし主人公と同じ境遇になっていたらと想像すると胸が締め付けられて苦しかった。
お父さんの遺品から鍵をみつけて、ニューヨーク中の鍵穴をさがしまわる。
アスペルガー症候群気味でコミュニケーションが苦手な上に、最愛の父を亡くしたショックで街中の物が怖くなる中、その苦痛を乗り越えて彼は鍵穴をみつけるより大切なものを見つけた。
人とコミュニケーションを取り、大切な思い出を作れるような状況を作り出してくれた父の愛。
初恋の大切な夫を失いながらも、息子が安全に1人で探索できるよう、先回りして街中のブラックさん達に事前に知らせてまわる母の愛。
不安な時にトランシーバーで会話して支えてくれたおばあちゃん。
正体を隠しながらも一生懸命、探索を手伝ってくれたおじいちゃん。
みんなの愛が、彼を絶望の縁、恐怖やトラウマから救ってくれた物語でした。
ことしの911はもっと心を込めて哀悼の意を込めて黙祷をささげようと思いました。
解説メモ。
https://filmest.jp/monosugoku/
