このレビューはネタバレを含みます
サングラスファッションやら革命的映像美やら人間電池やら全てが話題となった本作。
でもこの作品が何年経っても名作足り得るのはこの作品の主眼がネオという主人公が選択により運命を切り開くことに置かれているため。
タブレットを飲むか飲まないか?
モーフィアスを助けに行くか行かないか?
こうした選択をネオ自身が行うからこそ観客はネオに感情移入できるし共感できる。
また、序盤まだサラリーマンのネオはモーフィアスからビルの外に逃げろと言われたのに逃げられず捕まったりしている。
マトリックスは最初はただの一市民だった彼がこの後救世主へと至る成長物語でもある。
まさに奇抜な設定の中に王道を行くストーリーがあるから、この作品はいつまでも人の心を惹きつけて止まないのだと思う。その意味では脚本の教科書とも言える。
小ネタ
オラクルの家で「曲がるのはスプーンじゃなくて自分自身だよ。」と子供に言われ、その後まさに自分が曲がることで弾を避けるという超有名シーン(避けきれてないけどw)につながる。
正直、途中でみんなを裏切ったサイファーがこんな厳しい現実世界よりヌルい仮想世界がいいっていうのも気持ちもよくわかるw