うめ

渚のシンドバッドのうめのレビュー・感想・評価

渚のシンドバッド(1995年製作の映画)
4.0
「好き」

いつも胸のうちで繰り返しているのに

目の前にすると言葉は出ない

もし

口にしてしまったら

あいつは

どう思うんだろう

どんな顔をするんだろう

考えただけで恐い

伝えたい

伝えられない

壊したくない

だから

心の中でだけ叫ぶんだ

「俺はお前が好きなんだ」




この時代に
まさに高校生だった私には
閉塞した学校の空気
渦巻く偏見
溜め込まれた怒り
垢抜けない友情
ここまではドラマティックではなかったけど
身に覚えがありすぎて
息が苦しくなるほどだった
スマートさは欠片もないのに
ないからこそか
見ている間
私の心臓はずっとバクバクしっぱなしでした

浜崎あゆみ
あの全盛期の頃を知っているとしても
それ以前の輝きが映像に残って良かった
それほどに特別な存在感がある

邦画の誇る青春映画の傑作だと思います
うめ

うめ