ハシオ

隠し砦の三悪人のハシオのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
3.5
1958年に公開された黒澤明監督作品。
戦国時代を舞台に、敗国の侍大将が姫と軍用金を擁して敵国突破をする姿を描く娯楽活劇です。

SWの元ネタということで、大分期待して見たが、個人的にはう~~んという感じ…。
勿論すごく良いなと思う部分もありました。

例えば、成り上がりを夢見る太平と又七が敵国(山菜)の捕虜となり、なりゆきで脱獄して金の延べ棒を見つけるまでの流れ。

掴みとして良かったし、そこから三船演じる真壁六郎太が現れて「さぁどうなる!」というワクワク感はとても感じられました。
あと、雪姫が凄く可愛い!!
あのツンツンした勝気なお嬢様というキャラクターは現代にも脈々と受け継がれていますね。
そして恐らく初めて映画で見たかもしれない槍同士の決闘シーンなど。
…良いところもあったのですが…
後半から始まる敵国突破のための逃走劇はどうも退屈。

映画自体長いからかもしれませんが、ダラダラ歩き続け、ハッとさせられる凄い展開がある訳でもないので飽きてきてしまう。
そして、作品の狂言回し的存在である百姓二人も最初は小悪党感にほほえましく見ていたが、時間が経つにつれ性悪さとか愚鈍さに笑えなくなってしまった。

加えて、オチにもあまり納得いかず。
二人を助けるのが太平と又七だったらアツくなるけどな~と思いつつ、
それだとSWになっちゃいますね笑
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