冬のナマズ

囚われの女の冬のナマズのレビュー・感想・評価

囚われの女(2000年製作の映画)
4.0
ヒッチコックを見ているのかと。『めまい』のような追跡劇や型破りな「切り返し」。わけても、男女の切り返しには心底驚かされる。というのも定点カメラによるフラットな映像こそ、アケルマンの持ち味なのだと勝手に思い込んでいたから。しかも、その切り返しは、案に相違して親密な立体感を生み出すことはない。つまり、彼女はヒッチコック同様、「ひとを見ること」=「ひとを愛すること」の等式をいみじくも解体してみせる。
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