ラストの心のすべてを動かされるような感動とカタルシスは筆舌に尽くしがたい
もう初見から25年くらい経とうとしているけれど、折に触れて観返したくなるし、観るたびに強く感情を揺さぶられる名作
屋上でビールを飲むシーンや、アンディが放送室でゆったりと椅子に掛けながらモーツァルトの『フィガロの結婚』を流すシーン、所長がポスターに石を投げこむシーンなどなど
本作は、枚挙にいとまがないほど全編にわたって鮮烈な感動を与えてくれる印象的なシーンに溢れている
個人的には、レッドが部屋の天井部に見つけた壁の文字を刻みつけたときのブルックリンの心情を思うと、未だ胸が詰まる
身体的物理的な拘束から解き放たれたとしても精神的な拘束から自由になれるかはわからない
魂の解放がなかったら生きていけない人生もあるのだ
人は孤独から抜け出せないと絶望してしまったら、もう生きていくことはできないんだなと深く感じたシーンだった