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キング・コングのWDIshiiのレビュー・感想・評価

キング・コング(2005年製作の映画)
4.2
ナオミ・ワッツ演ずるコメディ舞台女優のアン・ダロウが、ひょんな事から、かつてない冒険映画を撮ることを夢見ているジャック・ブラック演ずる映画監督のカール・デンハムに拾われ、危険な航海に乗り出す。この航海でアンが憧れている舞台演出家のジャック・ドリスコルと出会い、恋が芽生えるが、行き着いた先は髑髏島(スカルアイランド)。そこは食人族や巨大生物と言った想像を絶する生き物か生息する島だった。アンは生贄として捉えられ、巨大ゴリラ(コング)に捧げられるが、ここからコングとアンの関係が始まる。詳細は割愛するが、コングがアンに惚れ、アンも3匹のティラノザウルスから身を呈して助けてくれたり、美しい夕陽を一緒に眺めている素朴なコングに好意を抱くようになる。カールの作戦でコングはニューヨークに連れてこられ、ショーの見せ物にされるが、アンを忘れることのできないコングが大暴れ。そこに駆けつけたアンとコングは互いに見つめ合い、アンを連れて公園の氷の張った池で滑って遊ぶコングの姿は人間の男と少しも変わらないと思った。終盤、軍隊に追い詰められたコングは、エンパイアステートビルのテッペンまでアンを連れて登る。朝焼けの空を懐かしげに見ながら胸に手を当てるコング。それは髑髏島でアンと見た夕陽と酷似しており、アンが美しいと胸に手を当てながら呟いたしぐさであった。飛行機隊から銃撃を受け、ビルから滑り落ちる直前の、アンを見つめる哀しげな目、涙を流しながら歩み寄るアン。お互い見つめ合った瞬間、コングは力尽きてビルから滑り落ちて行く。
とにかく3時間という長い映画で、中弛みしてしまうが、コングに感情移入してしまい、最後は涙無しでは見られなかった(涙)ナオミ・ワッツの美しさとコングの逞しさ。何とも物哀しさが残る作品だけど、巨大昆虫やら気味の悪い生物から襲われたり、ブラキオザウルス🦕とのかけっこ、コングとティラノザウルスとの迫力ある戦いなどなど、見応えは十分あると思う。
軍隊の勝利ではなく、美女がコングを殺したと最後に呟くカールの言葉に尽きると思います。
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