遊び心溢れるアイデアやキャンペーンで知られるウィリアム・キャッスルが最後に手掛けたタイトル通りダンゴムシやGが燃えるパニック物(監督は「ジョーズ2」や「ある日どこかで」のヤノット・シュワルツ)。
それなりに迫力有る地震や車ごと燃えて人が犠牲になる序盤から掴みはOK。人間に張り付く上に燃えるというタチの悪い虫がどんどん人を襲うので街全体に被害が広がっていくのかと思いきや中盤からは虫の研究がメインとなる異色の作りで、Gをはじめとする虫のどアップや音にピーヒョロ鳴るアナログシンセのBGMが加わりカオス度急上昇、こち亀でオマージュされた「虫文字」や奇妙な声で鳴きながら空を飛ぶ大きなGまで登場し主人公を追い込んでいく所が滑稽且つ気持ち悪いですし、唐突なエンディング含めて開いた口が塞がりませんでした(笑)。
Imdbによるとウィリアム・キャッスルは今作で映画館の座席にブラシを設置して観客の足を擦らせることで虫が這ってる気分にさせるギミックを提案したそうで、結果的に却下になったそうですが最後までアイデアが尽きなかったこのB級映画における偉大な映画人に拍手を送りたいです。