浅野公喜

ノーマンズ・ランドの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ノーマンズ・ランド(1987年製作の映画)
3.6
同じタイトルの戦争映画と紛らわしい、ポルシェ専門の窃盗団に潜入捜査する刑事を描いたチャーリー・シーンとD・B・スウィーニー主演のカーアクション。かなり前に投稿しましたが改めてちゃんと書いて再投稿。

チャーリー演じるフェラーリを「Italian trash」と言ってしまう完全ポルシェ派の窃盗犯とやがて友情が生まれ・・という展開は後の「ハートブルー」、もしくは同じカーアクションなら「ワイルド・スピード」の先駆けと言った感じ。エンディングは想像通りでさほどインパクトは有りませんが今作の目玉はやはりカーチェイス。

中盤に用意された二人が乗ったポルシェ・911とリンカーン・マークVとシボレー・カマロ(大好きな3代目)のそれは爆発こそしませんが多重事故の後にバスが突っ込んだり、ペプシのトレーラーに向かってジャンプ&宙を舞いながら突っ込んだりとなかなか派手で後者はなんか芸術的。曲がる際に颯爽と駆け抜けるドイツ車のポルシェに対し、太い音を轟かせ大袈裟に動くアメ車2台からはそれぞれの国の車の特徴が伺えますし、3台の中でも特に巨大なリンカーンを豪快に操って追いかけるスタントドライバーの腕に脱帽です。盗んだポルシェの色を変えたりパーツを取ったりするOP、夜のLAの峠をパワースライドしながら走る序盤も〇。

「プレデター」のビル・デューク、下積み時代のブラピもパーティーの給仕役で出演しています。余談ながら中盤にはパワーメタルバンド、メタル・チャーチを車内で流すバンの男が登場し、背後には翌年「ダイ・ハード」でナカトミプラザとして使われるフォックス・プラザが。
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