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悪魔の手毬唄のmikanmcsのネタバレレビュー・内容・結末

悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

以下、ネタバレ&本作を貶していますので金田一耕助ファンの皆様は心の平静を保つため、ここで読むのをやめお戻りください。
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本日、「雑誌『宝石』と戦後日本の探偵小説」@立教大学のイベントに参加しました。席上で横溝正史の話が出たので懐かしくなり、鑑賞しました。(さすがに「犬神家の一族」をもう一度見る気にはならなかったので、未見の二作目を選択した次第)結果、残念ながら横溝正史の世界は私の好みには全然合わないなあ~、と再認識することとなりました。以下、本作に私がノレなかった理由を列挙します。

【1】. 観る前から犯人がわかってしまっている
主演の女優が犯人、という「お約束」はもう飽き飽きです。それを分かって観る、というのがファンなのでしょうけれど、、、原作としても致命的でしょ。。
【2】. 登場人物の名前が多くて途中で話についていけない
映画ではヤスコ、チエ、フミエ始め、色々な人名が出てきて「なんと!xxはxxの娘だったのですか!」みたいな人物関係がセリフのみで語られますが、正直、途中でわけがわからなくなりまして、観ていてもうどうでもよくなりました。
【3】. 日本の土着の感じが耐えられない
横溝作品は日本の地方の「イエ」をベースにしたドロドロした「血縁関係」を物語の中心に据えますが、原作が書かれた当時はともかく、今の目で観ると感覚的に理解不能。明治時代の「イエ/戸籍」制度の残滓だとは思うけれど、当時は誰が誰の子だというのがそんなに大切だったのかな。アホくさ。
【4】. 登場人物がバカすぎる
まずはおばあさん、手毬唄ぜんぶ思い出せよ!金田一耕助はわざとと思うくらい何人も殺されるまで犯人がわからないし、犯人も(暗かったとはいえ)間違って自分の子供をなぐって殺しましたって、何?!連続殺人の動機も要は「結婚すると近親相姦になるから」ってことのようですが、それで全員殺すの?!北公次が村を出ればいいだけでしょ。。。

役者面ではフォーリーブスの北公次が見れたのは懐かしかったし、若山富三郎は本作で唯一、共感できるキャラで素晴らしかったと思います。

本作が面白ければ古谷一行さん追悼(R.I.P.)でテレビシリーズを観るのもいいなあ、と思ってましたが、横溝原作の映像化作品は、もう観なくていいかな。。
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