石坂浩二主演の金田一シリーズ第二作。深夜地上波で久々に観る。これまた登場人物も多く人間関係の複雑な話をきちんと見せる市川監督の手腕にまずは改めて感心する。手毬唄の通りに殺されていく鬼首村の娘達…という見立て連続殺人事件と過去の事件。
丹下左膳、モロッコを引いてサイレントからトーキーへという映画史の転換期を鮮やかに取り入れるあたりもさすが。
「よし、わかった!」の加藤武をはじめ、草笛光子、大滝秀治、三木のり平ら前作「犬神家の一族」から引き続き登場の顔が脇を固めている中、岸恵子に思いを寄せる磯川警部を演じる若山富三郎がシリーズでも随一の名演でなんとも泣かせる。