らーめん

地獄の黙示録・特別完全版のらーめんのレビュー・感想・評価

地獄の黙示録・特別完全版(2001年製作の映画)
4.1
CGを使わずここまでリアルに戦場を描いた作品はないだろう。
4.5以上の評価ではないが、一度は観ておいた方が良いと勧める戦争映画。

実話というわけではない。しかしこの話を通して戦争の残酷さ、人間の愚かさが描かれている。
川を人間の人生と例えて物語が進む。川を下るごとに様々な戦場が彼らを待ち構えている。そこでは戦場では全ての人間の判断が狂っていることが一貫している。
途中、フランス人と出会うことで客観的視点を聞かされる。食卓で話を聞いてる時の光の当て方が見事。主人は最後まで日陰にいる。そして彼らは最初は日差しにあたっているが、話を聞き終える頃には日陰となっている。光と影を駆使した撮影方法はラストまで非常に見事だったと思う。

「あなたという人間は2人いる。人を殺すあなた。人を愛するあなた」

「同じ川には2度と入れないのよ」
「絶えず流れているからね」
「ここが川の終わり」

そして到着した「地獄」
この世界へ足を踏み入れたものは何が正しいのかわからなくなるだろう。
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