たく

セント・オブ・ウーマン/夢の香りのたくのレビュー・感想・評価

4.2
会社のシネマ部員のオススメで初鑑賞。
いやー良かった!
傷痍軍人の盲目のフランクと名門高校に通うチャーリーの心の交流にジーンと感動した。障害者と世話人の関係性が後の「最強のふたり」とかに影響してるのかな。

軍人だった過去の栄光を引きずっだまま強がってるフランクが実は自分のダメさ加減を一番良く知ってて、人生に絶望してるところをアル・パシーノが絶妙に演じてる。初登場シーンで何の説明もないのに座ってる演技だけですぐに盲目と分からせる演技力がすごい!
最初はチャーリーにちょっとでも触られると鬼のように拒否するのが、彼の純真さに惹かれてだんだん心を許していく感じが良くて、擬似父子に見えてくるのはお互い恵まれなかった家族関係を補完してるってことだね。親戚から罵倒された時の「フーアー!」っていう感嘆句がラストで正反対の意味で出てくるときの感動ったらない。

タンゴレッスンとフェラーリの試乗シーンが印象的で、一見なんの意味もないようなことが人生を彩るんだって言ってるように思えた。
題名の「女性の香り」の要素がストーリー的にちょっと弱いかなって思ったけど、ラストシーンでフランクの幸せを予感させるきっかけになっててこれは有りと思った。

若きフィリップ・シーモア・ホフマンがチャーリーと正反対の嫌〜な感じの役でギラギラしてたね。
たく

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