SHIN

ソーシャル・ネットワークのSHINのレビュー・感想・評価

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)
5.0
映画の構造・内容・テーマは「市民ケーン」そのまま。
主人公を新聞王からFacebook創設者に変えるあたり、上手くて理想的な現代版へのリメイク。
『マンク』で市民ケーンの裏側を映画化したデヴィッド・フィンチャーにとって市民ケーンがどれほど重要な作品なのか伝わってくるし、自分にとっても市民ケーンは大切な作品だからソーシャルネットワークも大切な作品。
主人公マーク・ザッカーバーグは社交性0。全ての行動がFacebookのため。そこに感情が入り込む余地は皆無。何か言ってくる者に対しては「それならお前がFacebookを作ってみろ」
ザッカーバーグの人間らしさが垣間見れるのは映画冒頭とラストのエリカ周りのシーンのみなのでは。
ビートルズのBaby, You're A Rich Man が流れるラストシーン。エリカからのフォロバを気にするマーク・ザッカーバーグ。これが大成功を収め億万長者になった人の行動なのか...? 大金を手に入れても好きな人からの思いとか気持ちは手に入れられない。何をもって成功者といえるのか...?本当の幸せとは...?
色々考えさせられるしグッとくる。
古典的な物語だけど"成功者やお金持ちは本当に幸せなのか?"をテーマにした映画が大好きで、市民ケーンも好きなんだけどこの映画はそれを上手く現代版にアップデートさせた大傑作。

2022/06/12 Netflix
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