正直、黒沢清の『キュア』を観てもぜんぜん怖くないのに、中田秀夫の本作はいつ観ても頗る怖い…。👻
浅草の花やしきにあるお化け屋敷に入ったような感覚自体が新鮮そのもの。
まず設定が映画を撮ることについての映画…という点が何よりのポイントで、この映画(或いは現実?)自体が怨霊に呪われており、観たらトラウマになる事必至である。この監督の『リング』もそうだが、女優霊の怨嗟が聞こえてきそうなジメジメした作風は如何にも日本的で良いねェ〜。
やっぱホラー映画はこうでなくちゃ!という美点が詰まっている。中田秀夫はなんだかんだ言って上手い。特に高橋洋との脚本タッグは完璧な達成度と言える。
この監督は一貫して「主演女優の美しさ」に拘るのだが、そこはやはり蓮實チルドレンらしい方法論だと思う。中田秀夫流「マニエリスム」が全編に於いて炸裂したJホラーの快作。