ショコラ

青いパパイヤの香りのショコラのレビュー・感想・評価

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)
4.5
ベトナムの熱気と湿度、そしてエロティシズム。

エキゾチックな魅惑の世界に浸るひととき。

台詞よりも五感を刺激する演出に引き込まれた。

サイゴンの富裕層の人々と、彼等に奉公する寡黙なヒロイン(ムイ)の半生を描いた芸術的作品。

前半の浪費家で放浪癖の夫に代わり、商家を支える心優しい女主人と家族の悲哀に同情しきり。

後半の若き音楽家(ムイの初恋の人)とワガママな婚約者の関係は、まるで“PEANUTS”のルーシーとシュローダーを彷彿させる(笑)

可憐な少女からやがて色香漂う大人の女性へ。

ムイが掴んだ幸せは、勤勉な彼女への神様からのプレゼントだったかもしれない。


ショコラ

ショコラ