下働きの少女を中心に、1951年のベトナムのサイゴン(現ホーチミン)の光景を鮮やかに描いた作品。
正直に言うと、映像美や芸術性に特化した映画だから、ストーリーに面白みを感じられる人は、いないとは思わないけど結構稀有だと思う。
その代わり、美しい東南アジアの自然や民家の風景、美味しそうなベトナム料理、このような日本映画やハリウッド映画では味わえない異文化感など、この映画だからこそ堪能できる要素は多い。
映像なんだけど、いい意味でポエム的な可憐さや残酷さを上手く表現できていると思う。
とはいえ、なにか劇的にドラマティックなことが起こるわけでもなければ、ただ淡々と静かに時間が過ぎていく感じなので、映像美に慣れちゃうとその後は少し退屈だったかも。