YukiHomma

青いパパイヤの香りのYukiHommaのレビュー・感想・評価

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)
3.5
フレーミングや人物の描写から小津安二郎の影響を所々に感じたし、パリに作られたセットとは到底思えない湿度感は凄い。黙々と仕事をし、合間に自然と触れ合い覗き込むムイがひたすら健気なんだけど、10歳のムイが素晴らしすぎて監督には申し訳ないけど20歳のムイの演技がだいぶ違和感だった。
次男の1番めんどくさい思春期の残酷な感じと三男のクソ憎たらしいけど可愛げのある感じリアルで等身大な少年だった。2人とも大人の悲しみをちゃんと感じ取れる子たちでフレーム外から伸びてくる手が優しかった。
1番最初に見たトラン・アン・ユンの作品が『ポトフ 美食家と料理人』だったので性を匂わせる描写の仕方はこの頃からだったのかと思うと、やっぱりこのセンスは自分とはあまり合わないんだなと感じた。ごちゃごちゃ言ってるけど1章がめちゃくちゃ良かったので結果好きです。
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