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コラテラルのkaz666のレビュー・感想・評価

コラテラル(2004年製作の映画)
3.3
ヒットマンであるトム・クルーズが牙を剥き出した瞬間には多少の''引き''はあったが、それはマイケルマン監督の名作''ヒート''には遠く及ばない。
ヒートの強みと言えば前述の引きの強さと、リアリティである。
アクション映画としての今作はなかなかの出来であると思う。それなりのスリルと、それなりの戦闘と、それなりの逃亡と、それなりのバイオレンス。
それなりを織り込んだアクション作品である。
ストーリーは、ヒットマンが指示された対象者を5人殺していく話であり、難解な部分は何ひとつない。ただ、それはヒートに関してもそうであったし、主演のクールさに関してもトム・クルーズは負けていない。
やはり比較すべきところは、''殺伐感''と''緊張感''であって、コラテラルに関してはその部分があまりにもペラペラだった。ジェイミーフォックスが、ヒットマンから逃げるシーンに関して言えば、一番の見せ場なのだから、その部分はヒートの銃撃戦ぐらいの''緊張感''が欲しかった。
ヒートがあまりにも素晴らしい作品すぎるので、それと比較するのもおかしな話しか。
ただ、トム・クルーズのヒットマンはなかなかカッコ良かった。トム・クルーズは本当に器用な役者で、いつまでも需要があるんだろうな。
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