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殺人魚フライングキラーのRのネタバレレビュー・内容・結末

殺人魚フライングキラー(1981年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1981年のアメリカ/イタリアの作品。

監督は「タイタニック」のジェームズ・キャメロン。

あらすじ

カリブ海に浮かぶリゾート地にて、突如観光客やダイバーが惨殺される怪事件が発生する。生物海洋学の知識を持つダイビング講師のアン(トリシア・オニール「タイタニック」)はその原因がかつて軍が秘密裏に生み出した生物兵器が原因だと突き止めるが、生物兵器「フライングキラー」は刻一刻とリゾート地に迫りつつあった。

「配信では見られない作品を観てみよう」題して「Digムービー」!!長らくディスクの際の観賞用だったプレステ4が動作不良でディスクが出てこない故障に陥ったので、せっかく購入したのに観れないのは嫌だったので中断していたんだけど、この度現在開催されている各所の「ブラックフライデー」のセールでプレーヤーが安くなっていたので、せっかくならと購入!いやぁ、ディスクの入れ替えがめちゃくちゃスムーズ!今までプレステでいいやと思ってたけど、これはこれで良いね!文明の利器最高!

ということで、8本目となる今回はあの「タイタニック」や「アバター」をはじめ映画界に名を刻む巨匠の1人、ジェームズ・キャメロンの「曰く付き」のデビュー作。

というのも、今作、いわばキャメロンにとっての「黒歴史」であり、撮影中は数々のトラブルに見舞われ、しまいには途中解雇、未だにキャメロン自身今作がデビュー作として取り扱われることに不満を抱いているということらしい。

ということなんだけど、今作で出てくるのはその名もフライングキラー!まぁ、言っちゃえば凶暴なトビウオみたいなやつなんだけど、どうやら、かつてベトナム戦争下においてグルニオンとトビウオを掛け合わせて作られた生物兵器らしく、その生態は獰猛そのもの。標的の首元に齧り付いて致命傷を与えた後、群れをなして食い漁り、残った死体は穴だらけで見るも無惨。

どうやら、今作、1978年に公開されて低予算ながらヒット、その後あのアレクサンドル・アジャによってリメイクされた「ピラニア」の続編としての位置付けがある作品らしく、なるほど確かにその生態はピラニア的。ただ、その生態以外では直接的な繋がりもなく、独立した形の作品ということらしい。

まぁ、確かにその名の通り、海中だけでなくトビウオらしくその羽のようなヒレを使って滑空することができるので、陸上でも活動できるのが特徴。特に、序盤、最初の犠牲者(ジャンル映画的にSEXしてたカップル)の1人が安置している死体安置所にて、そこの警備の看護婦?みたいな人が死体を覗くと肉片に隠れていたフライングキラーが飛び出してアボンというシーンまである。ゴキブリ並みの生命力だなw

ただ、作られたのが80年代、しかもかなりの低予算ということでクオリティはものすごい低い、低すぎる!!クライマックスの群れをなしてリゾート客に襲いかかるシーンなんて、吊り下げてる糸が見えるようだし、動いているのも人形が丸わかりの作り。かぶりついてるところも、多分犠牲者役の人が「うわああ!」とか言いながら自分で持って食われてる演技してるのかなぁなんて思うとなんだか微笑ましくも感じられる。

また、そんなフライングキラーと対峙する人間模様も割と大味で、主人公はダイビング講師のアンなんだけど、割と性に奔放というか、近隣に別れた元旦那の沿岸警備隊のスティーヴ(ランス・ヘンリクセン「フォーリング 50年間の想い出」)がいるのに、そもそもの原因である、実はフライングキラー誕生に関わる謎の男タイラー(スティーヴ・マラチャック「不倫の報酬/ホット・ターゲット」)とねんごろになっちゃうし、その息子のクリス(リッキー・G・ポール)はクリスで知り合ったティーンの女の子とヨットでSEXしてて事態に終盤まで全然気づかないお気楽っぷり。

だから、元旦那の、あの「エイリアン」でのビショップ役でお馴染みランス・ヘンリクセン演じるスティーヴが顰めっ面で事態の究明に真面目に奔走してるところを見るとちょっとかわいそうになってくるw

他にもヌード要因の性悪女の子コンビやどもり気味のコック、歯医者と堅書重視のバカ女などそれなりにキャラは出てくるもののあんまり犠牲者自体は多くなく、その後の生死もよくわかんないまま終わる。コックなんて、性悪コンビに騙された後どうなっちゃったんだ?

あと、アンの相棒的に立ち回るタイラーの立ち位置がいまいちよくわかんなくて、スティーヴの代わりにアンといい感じになるものの、その後実はフライングキラー生誕に関わってて、なるほど実はスパイで悪役なのかと思ったら、次の瞬間には意外にあっさりとアンにその秘密を白状してフライングキラーの棲家を爆破させて全滅させようとするアンに同行しちゃう。

で、じゃあ最後はアンとくっつくのかーと思って観てると爆弾を設置して後は逃げるだけというタイミングでダイビングスーツが金網に引っかかっちゃって、あっさりフライングキラーの餌食に…。しかも喰われてるのに薄情にも逃げ果せたアンをバックに爆発!!ちょっと不憫過ぎるなぁ…。

まぁ、個人的にはスティーヴと元鞘に収まったラストはラストで良かったけど、うーん笑。

まぁ、キャメロンの黒歴史というのもわかる気がする作品ながら、決して嫌いになれない作品でした、キャメロン作品と馴染み深い「海要素」もふんだんに盛り込まれているし、キャメロンこれデビュー作で良くね?

ということで、今作Amazonなどでブルーレイでブラックフライデーセールの今なら4083円ほどで取り引きできる他、中古もたくさんあるみたいです、是非!
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