この世に完璧な人間なんていない。トビアス・リンホルム脚本作品「ある戦争」「偽りなき者」とはまた違った視点から人間の弱さと生きる辛さの物語。
冒頭よアル中の母を持つ少年兄弟が生まれた赤ん坊の死亡というトラウマからはじまり、大人になり別々に生活をしてもどん底の二人。
取り止めのないくらい悲しく、偽りなき者やある戦争同様、感動やカタルシスは皆無の映画。
むしろその作風を期待して観ているんですが、そう言った意味でも記憶に残らされる本当に質の高い映画。
クライマックスの少年時代の回想がまた悲しくも美しい。
人間は辛いことがあっても生きて行かないと行けない。
話は完結するが観てる方に投げかけてこの作品も終わっている。