らんでぃ

ファンダンゴのらんでぃのネタバレレビュー・内容・結末

ファンダンゴ(1985年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ベトナム戦争中の1971年、卒業記念パーティー最中に最後のファンダンゴ(馬鹿騒ぎ)をやろうと寮生五人組グループ通称「グルーバーズ」が車でメキシコの国境を目指す話。
なんてB級映画っぽいあらすじ。だから初めはそんなに期待しないで軽いノリで観てみたんだけど、なかなかどうしていい映画じゃないですか。若者が周りに迷惑かけながら馬鹿騒ぎするような映画は好きではないので少し心配だったけど、そういう話ではなくて一安心。まぁ馬鹿なことはするし絶対飲酒運転もしてるけど、時代背景もあるし目をつぶろう。軍に行かざるをえなくなった二人、そしてもともと軍に入隊する予定だった一人を中心に話は進んでいくんだけど、ベトナム戦争中ということもあり馬鹿騒ぎの中に悲壮感があってなんとも言えない切なさを感じてしまう。残り二人のうちの一人は牧師になる予定の心優しい巨漢で、寡黙だけど存在感があり一歩引いた所からみんなを見守っている感じがとても良かった。そして最後の一人はずっと寝てる。五人組の話なのに何か一人足りないなと思ってたら初めからラスト10分までずっと酔っ払って寝てる。なんなんだよこいつ。途中からそれに気付いてジワジワきて思わず笑ってしまった。基本的にこの五人だけで話が進んでいくんだけど、途中で出てくる飛行機乗りの半ズボン男トルーマンがナチュラルに頭おかしい奴で最高だった。心底バカっぽいんだけどいい奴って好き。ラスト20分から終わりまでの空気感が本当に良かったなぁ。町のみんなを巻き込んでハッピーになってほっこりしてどこか寂しくて切ない。そんな心情を表したかのようにマジックアワーの空を背景にエンドロールが流れる。青春っていいね。
らんでぃ

らんでぃ