matchypotter

DEATH NOTE デスノート the Last nameのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.7
原作コミックがよく出来すぎてる実写化、の後編。

前編、後編で繰り広げられる“死神デスノート”サスペンス。
夜神月と“L”の壮絶な推理の駆け引き。

夜神月、藤原竜也。
絶対的な王者に君臨せんとする帝王的なキレ者。彼が“デスノート”の所持者となり“キラ”と名乗り、ものすごい思想と正義で世界を作り替えんとする者。

L、松山ケンイチ。
独特の風体と異常な“甘党”で、推理の天才。
最初から夜神月を“キラ”だと怪しみながらも、なかなか尻尾を掴めず、近くに夜神月を置くというリスクを背負いながら“キラ”の逮捕を切に願う正義の持ち主。

この2人の、どちらが先に尻尾を掴まれるかのせめぎ合い。

夜神月の“デスノート”のルールを駆使した策略。
どれだけ先を見据えて仕掛けるのか。頭良いにも程がある。
死神と“デスノート”どころか、そのルールを活かして、時に自分の記憶や未来の言動すら操る。
もはや、彼自身が死神の化身かのような恐ろしい存在。

その彼に対峙するL。
彼を疑いながら、論理的に差し迫っていくL。
夜神月の策略で一瞬その疑いを晴らし、彼を信頼したりもして油断をする一幕もあるが、最後まで1%でも疑いの余地があれば決してその線を消さずに残し、ありとあらゆる方法で追い詰める。

この一糸乱れぬだまくらかしあい。
コミックは読んだことあるから何となくの決着はわかってはいるものの、恐ろしく原作に寄ってる彼ら2人のこの結末に向かう心理的な攻防に目が離せない。

原作コミックはとにかく字が多くて、この複雑なルールや絡み合う思惑を説明しながら話が進む。

それがなかなか読み応えがあるが、この実写化もそれを頭の中や死神との会話で補い、この2人にフォーカスしながらしっかりとこぼさずに組み立てている。

この実写も前編後編で見応えあり。
最後の展開もドキドキハラハラもあり。最後の最後はドラマチック。

かなりぶっ飛んだ“死神デスノート”を実写として地に足つけた大技をしっかりキメたシリーズではなかろうか。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
https://community.discas.net/announcements/ib1wyncr43idknqm
別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


F:2185
M:78170
matchypotter

matchypotter